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2008年9月 7日 (日)

エトワール・ガラ2008 Bプロ

エトワールガラ2008
Bunkamuraオーチャードホール
■Bプログラム
8/9(土)14:00開演
1) 「眠りの森の美女」 より“青い鳥”のパ・ド・ドゥ
(振付:プティパ 音楽:P.I.チャイコフスキー)
メラニー・ユレル、アレクサンドル・リアブコ
2) 「モーメンツ・シェアード」
(振付:R.V.ダンツィヒ 音楽:F.ショパン)
エレオノラ・アバニャート、マニュエル・ルグリ/ピアノ:上田晴子
3) 「白鳥の湖」 第2幕より
(振付:M.プティパ/L.イワーノフ 音楽:P.I.チャイコフスキー)
スヴェトラーナ・ルンキナ、マチュー・ガニオ
4) 「ロミオとジュリエット」 第3幕より“寝室のパ・ド・ドゥ”
(振付:J.ノイマイヤー  音楽:S.プロコフィエフ)
シルヴィア・アッツォーニ、バンジャマン・ペッシュ
5) 「ドリーブ組曲」
(振付:J.マルティネス 音楽:L.ドリーブ)
エレオノラ・アバニャート、マチアス・エイマン
6) 「瀕死の白鳥」
(振付:M.フォーキン 音楽:C.サンサーンス)
マリ=アニエス・ジロ/ピアノ:上田晴子
7) 「カノン Canon in D major」
(振付:J.ブベニチェク 音楽:J.パッヘルベル)
マチュー・ガニオ、アレクサンドル・リアブコ、イリ・ブベニチェク
8) 「マーラー 交響曲第5番 アダージェット」
(振付:J.ノイマイヤー 音楽:G.マーラー)
シルヴィア・アッツォーニ、バンジャマン・ペッシュ
9) 「デュオ」
(振付:S.L.シェルカウイ 歌:C.ブランコ)
マリ=アニエス・ジロ、イリ・ブベニチェク
10) 「マノン」 第1幕第2場より“パ・ド・ドゥ”
(振付:K.マクミラン 音楽:J.マスネ)

スヴェトラーナ・ルンキナ、マニュエル・ルグリ


「青い鳥」
リアブコの「青い鳥」を見れるなんて!とずっと楽しみにしていた。
そして大人な青い鳥でした。先日、英国ロイヤルバレエで見たアダルトチックな青い鳥とは違う、大人な青い鳥でした。
アダルトと大人とどう違うんだ?ってとこだけど、アダルトの方が妙な色気があるというところで、私は大人の方が好みです。ユルレもこういう清楚な古典は安心して見てられるしね。ちょっとリアブコが張り切りすぎ?でラストの着地、転ぶ?ってところをかろうじて踏みとどまる。
リアブコでもこんな事、あるのね。

「モーメント・ツェアード」
やっぱりルグリの音楽性はピカ1だと改めて思った。
動きの中から音楽が聞こえるって、やっぱりすごく素敵だけど、誰にでも出来るものじゃないって事なんだよね。アバニャートも妙に可愛らしく見え、ペッシュと踊っている時とは別人に見えた。それにやっぱりエトワール候補なだけあって、踊りは上手なんだと初めて感じた。こんなに相手によって踊りが印象だけじゃなく、違って見えるものなんだね。

「白鳥の湖」
実に美しい白鳥でした。
ルンキナの切なげな表情の白鳥に感心したが、もっと感動したのは細かい、脚捌き。ロシアのダンサーって足先は細くて綺麗な人が多いけど、指の先を細かく使い分ける人ってあんまり見かけないけど、ルンキナのは細かく、使い方が繊細で、もう足先ばっかり見てました。ガニオはさすがに王子ははまり役。あのお顔ですもんね。それに今回のガニオの踊りは安定していたし、サポートも上手だった。
こうなると黒鳥も見てみたい!

「ロミオとジュリエット」
アッツォーニはカワイイ!
ジュリエットの憂い憂いしさが全身から溢れ出ている。
ロミオとジュリエットの生きてお互いが会う、最後の場面だけど、完成度としてはイマイチだったかなぁ。アッツォーニに不服はなかったが、ペッシュの情熱が一人から回りして見えちゃった。
ペッシュじゃなくてリアブコだったらなぁなんてちょっと思ってしまいました。

「カノン」
感動した!
身体で音楽を刻めるとこんな感動を呼ぶんだ!
音楽を1音たりとも無駄にせず踊り続ける3人のダンサーの才能に感動した。
カノンなので、3人の動きを比較しやすいが、才能ある3人でも微妙に音どりが違う。1番若い、ガニオが1番音を無駄にしている。リアブコ、ブベニチェクはさすがだが、音のすみずみを柔軟に取りきる、コリオグラファーを兼ねているブベニチェクの踊りは格別だ。こんな素敵な作品なのにもう見る機会がないのは残念だ。

「瀕死の白鳥」
ジロの白鳥ってどんなの?って思っていた。
オペラ座の来日公演の時は、まだ、ジロにそれほど興味がなかったのと、王子のキャスティング重視で選んだので、ジロの白鳥を見逃していた。それにこんなにも大柄ダンサーのジロにコールドの中心にいるジロの姿が想像できなかった。
でも瀕死だと、短いし、一人だし、邪魔するものは何もない。予想外に繊細な白鳥だった。最後まで生に向かってあがく白鳥がよく表現されていた。でも断然コンテを踊るジロの方がインパクトがあってかっこいい。

「マーラー交響曲第5番アダージェット」
期待してたんだよ。
フェリの引退公演の時にマーラーなのに感激したから。
でも残念ながら今回はちょっと退屈だった。こんなんだったけ?
どうもつくづくペッシュと私は相性が悪いらしい。
アッツォーニとリアブコのかもし出す独特のユニゾンみたいなものがなく、何とも平凡な踊りに見えてしまい、がっかりしてしまった。こういうとこがバレエの難しいところなんだね。

「ドリーブ組曲」
大好きですよ、この作品。
華やかだし、陽気だし、ノリもいいし。
エイマンの柔らかい跳躍も良かったしね。
でも、マルティネス本人の踊っている印象の方が強くて、比べてしまった・・・・。
アバニャートの踊りも悪くはなかったけど、やっぱり、ルテステュのオーラには敵わなかった。こじんまりまとまったドリーブ組曲って感じがしてしまった。

「トリオ」
プログラムには「デュオ」になっていたが、ジロ、ブベニチェク、リアブコの3人の踊りになっていた。もともと「トリオ」だったのか、急遽「トリオ」になったのかわからないが、涙ぐむほど、素晴らしかった。
ここのダンサーの個性が見事に融合して、なんだか説明のつかない波みたいに押し寄せてきて、あまりの迫力と美しさに圧倒されてしまった。実力のあるダンサー達がだんだん古典を踊らず、自分の表現したいことを表現できるコンテにシフトしていく人たちが多いが、こういう踊りを踊りたくってコンテへシフトしていくのかなぁと思ってしまった。大げさじゃなく、魂が持ってかれていくかと思ってしまった。

「マノン」
そんな放心状態の後なのに、この日をしめくくるこの作品の記憶がしっかりあるのは、ルグリの登場で空気が一変したから。まるで、全幕のマノンを見ているかのように自然に<寝室のパ・ド・ドゥ>に引き込まれていってしまった。役者が違うとはまさにこの事だね。ルンキナのマノンは何とも可愛らしいお嬢様風マノンだったが、白鳥ともジゼルとも違う、確かに生きてる人間だった。
ルグリが踊る「マノン」はガラで何度も見ているが、今まで見たどの「マノン」とも違っていた。ロミオとジュリエット?と錯覚しそうな清楚系「マノン」。持っていかれた魂が洗われて帰ってきたみたいな。
こんなに違う踊りが出来るなんて、ルグリ本人コメントどおり、まだまだ踊れるって事だよね。

前回のエトワール・ガラは見ていないが、今回は確かにタイトル通りのエトワール達のガラだった。怪我で来れなかった3人のダンサーには申し訳ないが、直前でのキャスト変更は結果的に、私にはラッキーだった。
圧倒的に興奮度はAプロもBプロも☆☆☆☆☆。
又、Aプロが見たくなった。

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